グラウンドアーツ 〜踊るってことはルンルン・・・・〜。

 子ども達は踊ることが好き?
音楽が聴こえてくると、身体が自然に反応してしまう1〜2才児。これは人間に具わっている
本能的な能力です。 1〜2才児が、音楽を聴くと手をたたいたり、身体をゆすったりしている
のを見たことがあると思います。子ども達は、もともと踊ることが「楽しい」と自然に思うはずな
のです。自然に、素直に身体が反応した時、それは実に楽しい、ウキウキするという感情を呼
び起こします。音楽に反応し、身体が動くのです。勝手に動くのです。
 いったい身体は音楽の何に反応しているのでしょう。音楽を聴いてその音楽のもつイメージ
から、身体の反応はさまざまに変化します。それは感情がそれを支配するからなのです。
 メロディーが持っている旋律の抑揚、ハーモニーが表す明暗、リズムによる躍動などのトー
タルなイメージによって、感情が支配され、いつの間にか身体を動かすことによってその感情
を表現する。だから「踊る」という行為は、最も自然で、楽しい肉体表現の一つであると思います。

集団で踊る
 1人で踊る、2人で踊る、5〜6人で踊る、多人数で踊る場合、「踊る」という基本概念は何も
変わりはありませんが、その人数によって多少の違いがあります。
とくに多人数で踊るときは、協調性が重要視されます。このことが幼児期において非常に重要
な意味を持つことになります。
色とりどりの手具を使い、さまざまな可愛い衣装を使って、音楽に合わせ、みんなに合わせな
がら、集団で演技する楽しさ・綺麗さ・華麗さなどを表現する。そして表現し得た喜びをみんな
と分かち合うことこそが、人間としてのアンサンブルの大切さを実感することになります。


「グラウンドアーツ」って何ンなの?
 「踊り」というものに、いろいろな形に変化する「マスゲーム」の要素を加え、さらに使う手具に
よっていろいろな名称で呼ばれます。
ときに「ポンポン」・「リング」・「リボン」・「バトン」「フラグ」・「チアーリーダー」など、
何と呼べば良いのか解らないものもあります。今流行っている「よさこいソーラン」・「ヒップ・
ホップ・ダンス」などもこれに属するものとも言えます。
これらすべての総称として私達は「グラウンドアーツ」と呼んでいます。

「手具」は派手でも・・・・。
 手具にはいろんな形・色・素材があります。その中でもっとも代表的なものは「ポンポン」だと
思います。最近ではかなりカラフルなものが出ております。金や銀などのメタリックなもので、
お天気の良い日などでは、それはもうキラキラとなかなか派手なものです。また「フラグ」も同
様にメタリックなものもあります。ただ派手で目立てばいいという訳にはいきません。やはりそ
こには自ずと「安全」なものを選ぶ必要性があります。危険なもの・扱い難いものは避けるべき
でしょう。危険なものは考えれば比較的お分かりになると思います。ゴムのキャップなどをして
危険な部分を工夫することも大変重要だと思います。またフラグ(旗)などはできるだけ軽いも
ので、風が吹いても子ども達が持つことが可能な大きさを選ぶようにし、リボンはその長さが
子ども達に適した長さなのかを考慮することが大切だと思います。要は子ども達にとって、安
全で扱い易いものを選ぶことが大切だと思います。手具の派手さより、子どもたちの手具に負
けない派手な笑顔が最も大切だということを付け加えておきます。
                                (記=上野加寿代)